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リリー=ローズ・デップの『ジ・アイドル』が映画にはならなかった理由

  • 執筆者の写真: Takako Jacobs
    Takako Jacobs
  • 2024年4月17日
  • 読了時間: 3分

更新日:2024年4月25日



リリー=ローズ・デップの最新作がカンヌ映画祭で上映という情報が入り、早速アニエス・ヴェルダ(フランスの女性監督の名前)という海に面した大きな試写室に向かった。早速、映画が始まり、そこには全米でナンバー1のセクシーなアイドルを目指してばく進中のジョスリンに扮した彼女がカメラマンの前で全裸に近い格好でセクシーなポーズを取り続けている。母親をなくした設定になっていて、かなりのメンヘラで、酒、ドラッグそしてセックスにのめり込んでいく過程が描かれていく。彼女の歌(実際に歌っている)やダンスはかなり際どく、セクシーですっかり魅了されてしまう。










後半になるに連れ、テドロスという重要人物が登場するのだが、ここで「あれれ!」という感じになった私。この人の演技がダメなのか、容姿がダメなのか、いやどっちもダメなんだという違和感が拭えなくなった。録音機材を触る手つきがかなり板に付いているので、ミュージシャンなのかなと思った。なのに、この人の存在はジョスリンの中でどんどん大きくなっていくのだ。

この人の存在感を手とか声に集中させてミステリアスな感じに編集すれば良い映画になるぞ、と勝手なことを妄想しながら、エンドクレジットを見ないで、記者会見場へ向かった。予想通り長蛇の列だった。1時間くらい並んでやっと中へ。


この記者会見でわかったことがある。この『ジ・アイドル』はケーブル・テレビやオンラインで配信されるシリーズで、その2話のエピソードを繋げて、カンヌ映画祭で特別上映したものだった。そしてテドロスを演じたのはカナダ出身のミュージシャン&音楽プロデューサーのザ・ウィークエンドだったのだ。さらにわかったことは、重要人物テドロスを演じただけでなく、資金を出したプロデューサーの一人であり、当然のことながら音楽を担当し、そして脚本にも大きく関わっていたのだった!ジョ

ニー・デップ出演最新作『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』

実はリリー=ローズの父親ジョニー・デップも主演作『ジャンヌ・デュ・バリー国王最期の愛人』がカンヌ映画祭のオープニングに選ばれ現地入りしていたのだが、日程があわずリリー=ローズの主演作の正式上映には参加できなかったという皮肉な事実がある。それでもジョニーは「『ジ・アイドル』に主演するというのは正しい選択だった。僕はとても誇りに思っている」という暖かいコメントを娘に寄せている。


そして最後に悲しい知らせが届いた。それは『ジ・アイドル』はTVシリーズのジャンルのままで5話で打ち切りになるというもの。私がカンヌで観たあの映画ヴァージョンは幻だったのだろうか?




ジョニー・デップ出演最新作『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』


カンヌ記者会見  写真&テキスト 今井孝子



 
 
 

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